素直にさせないで
「なんだ…ららちゃんは、不破の大事な女だったか。」
少し反省したようにため息をついたマイクがコートに戻ってきた不破に声をかけた。
「ちげぇよ!!!アイツがこの俺様に夢中すぎるだけだ。」
「ふーん…熱くないか?腹巻き。」
「全然。」
「試合中だぜ・・。」
ーーガゴンッ!!!
「「うわぁぁああっ!!!」」
そして、今日会場一番の大きな歓声の渦に包まれたのは、湊からのアリウープパスに反応した不破のたまりにたまっていた鬱憤を力強いジャンプ力でリングへボールを叩きつける圧巻のパワーダンクで、
マイクすら吹き飛ばしてしまった。
「amazing・・・。」
「おいおいっ・・・!リング傾いてるぞ・・・」
ピーっピーっ!!!
審判の笛が吹かれると、
「マジ・・・・!?」
とんでもないパワーに耐えきれず、見事にリングは破壊されてしまった・・・・。
「アイツもうミニバスの領域越えてるだろ・・・」
「とんでもねぇ奴が中学に来るな・・」
のちに不破の代名詞となるリングを壊す程のクラッシュダンクは、この日誕生した。