素直にさせないで
「よぉーし!!男子出て、女子入ってこいー!!」
先生の声がして、私は教室に入ろうとした時、
「ん・・・?」
なんか悪寒がすると思って振り返ると、不破が私を見てニヤニヤしているので、
ピシャッ!!!
そのおぞましい視線を遮るように扉を勢いよく閉めた。
「らら、一緒に座ろ!」
「うん。もちろん!どこにしよっか?」
瑠菜や仲のいい友達と集まって席を決めようとするも、
「らら・・・。あんたはここみたいよ。」
「え?」
クラスメイトに合図されて、指をさされると、
真ん中の一番後ろの席、“不破様”とチョークで机に大きく書かれた隣の席には、“ららはここだ。”と机いっぱいに書かれていた・・・。
「うわ・・・。指定されてる・・・」
瑠菜がひきつりながら言うも、私は黒板消しを持ってきてすぐ机の文字を消して、
「さっ、どこ座る?」
何事もなかったように笑顔でみんなに尋ねるも、
「らら・・・。悪いけど、あそこ座ってよ。私達怖くて間違ってもあの席座れないよ・・・。」
「・・・・・。」
クラスの女子達に言われると、何も言葉が出ない・・。