素直にさせないで




「おめぇ、なんで受験なんかすんだよ!!」

「なんでって、だから言ったじゃん!私はもっと高いレベルで授業して将来に役立てたいの!」
「ぁあっ!!?名古屋中で俺のバスケ見ることがお前にとって十分高すぎるレベルじゃねぇーか!!!」

「…もう十分楽しんだ。不破のバスケも、全国レベルのバスケも見させて貰えて楽しかった。」

「終わりにすんのか…!?」
「そもそも、私は始めっから卒業までだった!中学校は自分の為に…」
「お前、中学行って何すんだよ!?」
「は…?!」
「なんの目標があってあんな女子中行くんだよ!」
「だから将来の仕事に生かしたいんだって」
「仕事ってなんだよ」
「そんなのまだわかんない」

「そんな先の分からない未来よりも、俺様の隣にいる未来の方がよっぽどお前の為になる!!!」


「…」

「俺が、中学で全国行って必ず今度こそ優勝してみせる!!お前に一番側で見せてやるっていってんだよ!!」

「ん…ありがと。不破。」
半年足らずのマネージャーだったが私には、その言葉は嬉しかった。でも、

「試合には応援に行くよ。優勝も祈ってる。」


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