素直にさせないで
「あんた何時間ここに…こんなんじゃバスケが」
「なんで将来何になるか分からねぇ未来選ぶんだ!!?俺様の隣にいるぜってぇ確信できる目先の未来の方が楽しいに決まってるじゃねーか!!!」
「…!」
「お前のなりてぇ未来は、俺様の隣でもなれんだろうが!!なれねぇのか!?」
「…」
「俺様の掴む未来には、お前がいんだよ!!!ずっと一緒にいんだよ!!!信じろよ!!!俺を!!」
もうタイムリミットだ。時計を確認した私は足を止めて、振り向いた。
「不破の隣にいると、多分私はなりたい自分にはなれない。」
「…」
「私の欲しい未来には、多分不破は必要ない。」
はっきりとそう伝えると、不破は真っ赤な顔で唇を強く噛みながら睨んだ。
ここで振り返ってはならまいと私は強く心に刻み歩き出した。
急がなきゃ…試験が
「そっちに行ったらこの世界一カッコいい俺様はいねぇんだぞ!!!!」
突然背後からバカデカい声で不破が叫び出した。