素直にさせないで
「背も高くって、クールなのに男子達には好かれてて、真っ直ぐで自分の意志持ってて、そうそう、女子にチャラチャラしてないとこがいい!」
「何よりバスケが最強にうまくて、噂通りカッコいい!!」
名古屋中は、3校の小学校から合同となるため、不破の素性も知らずに、バスケができるっていううわべに騙されている女子がほとんどだった・・・。
「ネットでも見た!全国ジュニアオールスターの動画上がってて不破君ガチめにカッコよかったぁ!!」
「雑誌にも載ってたし、あんな凄い人が同じ中学でしかも同じクラスなんてマジで自慢…!!」
キラキラとした眼差しとうっとりした目がハートの女の子達が同じ教室にいるのが落ち着かない様子で不破を見ている・・
まるで天地がひっくり返るような面白くなさすぎる展開。
「ま、いずれ不破の本性知って、女子達も目を冷ますに決まってる。」
納得いかないが、確かにアイツはこの辺では有名すぎる。バスケ雑誌にも載ってるし、大会のポスターにもなってるし。
私はため息をつきながらなんとか気持ちを落ち着かせようとした。
「何、らら。焼きもちだったりして?」
そんな私に本日二度目の喧嘩を売ってくる瑠菜。
「瑠菜、私なんかしたっけ?謝るよ。」←真顔
「あははっ!ごめんごめん!たださ、ほら。不破君このまま野放しにしたら、マジで可愛い彼女できちゃうかもよ?」
「だーかーらー。何がいいたいのって瑠菜。」