自分の恋より、他人の恋
今日も逆転カップルの皆の前の態度と2人きりの時だけの態度を見させてもらい心ホクホクな自分。
そこからゆっくりと離れて空っぽのお弁当箱を取りに中庭のベンチに戻ると、そこに誰かが座っていた。
誰?て問わなくても分かってしまうわけで。
というかこれはいつものパターンでしかない。
「また見に行ってたのかよ」
「そうですけど何か?」
私のお弁当箱の隣に座る彼は同じ2年生で、シルバーアッシュの髪を今日もカッコよくセットしていて端正なその顔についている茶色の瞳が私を射抜くように見つめる。
そんなに見られたら穴が開く。
「カップル見て何が楽しいわけ?」