自分の恋より、他人の恋
満開
翌朝、私はいつもより早めに起きてお姉ちゃんの部屋を訪れた。
「おはよう」
「おっはよーう」
まだ5時半と言う時間帯だと言うのに、朝っぱらから元気な姉に欠伸が出る。
「こらこら、眠いかもだけど起きて」
「うーん…」
「雑草から満開の花に生まれ変わるんでしょ?シャキッとしてよ」
その言葉ではっきり目が覚め、ピシッと背筋が伸びた。
そんなに緊張しなくてもいいはずなんだけど…これからやられること、起きることに無駄に緊張する。