自分の恋より、他人の恋
向こうはドキドキだろうけど、こっちもある意味ドキドキだしちょっとヒヤヒヤしていたら2階の扉が開く音がして先生が来たのかと思わず身を隠したら___見えたのは綺麗なシルバーアッシュの髪だった。
何だ、生徒か…って時雨 翔和じゃん。
なんでこんなところに、じゃないか。サボる意外にこんな所来るはずがないよね。
この瞬間だけはサボり仲間みたいだし、声掛けてみてもいいよね。
「どうも、時雨 翔和さん」
「…誰」
「貴女の隣のクラスのごく普通の女子、乱 小夜(らん さよ)です」
私の名前を聞いてちょっと驚いたような表情をした彼、何かを思い出したのか私を指さした。
「もしかして、“乱れた女”ってあだ名、アンタ?」