自分の恋より、他人の恋
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時雨が現れ、彼女である小夜の手を引いて校舎へと向かうその後ろ姿をミカ、リンノ、ミミは見つめていた。
すれ違う際、3人に「俺が護れないとこ頼んだよ」と言葉を残していった時雨に、3人は言われずとも小夜は自分たちが護ると心に決めていた。
昨日のように思い出すのは過去に経験した女子たちからの妬みや恨みの籠ったいじめ。
「乱さんにあんな思いはさせたくないな」
目に力を入れて覚悟を強めるミカ。
「私たちが護らないとね」
拳を作り、グッと力を込めるリンノ。
「ねぇねぇ、それにしてもさ。恋の力ってすごいよね」