自分の恋より、他人の恋
こういう人に見せない部分を見るのって楽しすぎる。
これもね、運がいいことに偶々知ってそれから彼らの放課後をたまに見るようになった。
今日の放課後もまた彼らは美術室に入っていく。
美術室の隣の部屋は美術部の部室になっている為、私はそこに隠れて犬猫カップルの観察をする。
本当べスポジすぎて神ってる。
「小夜」
2人の会話が聞こえてきたなぁ、と思っていたら背後から低い声が掛かって体がブルリと震えた。
「げ……時雨さん」
「げ、じゃないし。翔和って呼べって言ったじゃん」