自分の恋より、他人の恋
「へぇ、そんな出会いがあったんだ」
「みだれちゃん面白いね」
「ふーん…」
興味があるのかないのか、三者三様の答えでこれからが本題だというのに翔和は話すのが嫌になってきた。
それを察したショウヘイが「で、今同じクラスになって余計に関わるようになって気になってるみたいな?」そう言ってくれたおかげで少しは話す気になった。
翔和がこんな風になるのは初めてだからちゃんと聞いてあげないとな、というショウヘイはそう思って微笑んだ。
「アイツは昼休みや放課後を使ってよく観察してるんだけど、その度に俺も傍にいたりとかしてるんだよ。で、まぁ…その」
突如言い詰まる翔和にどうしたと声を掛けたトシヤ。
翔和は意を決してアレを口にした。