自分の恋より、他人の恋
「あの日から小夜の顔が消えないし、本人見るたびに浮かんでさ……それに最近言われちゃったんだよ」
「なにを?」
「親友以上。私のことを誰よりも知っている唯一の存在って…だから傍にいてって」
「うわーーー、みだれちゃんって狡い」
頭を抱えて狡い狡いと連呼するショウヘイ。
「意外と天然悪魔なとこあるんだな」
小悪魔ではなく悪魔へとランクを上げたトシヤ。
「残酷」
と憐れむような目で翔和を見るヨウタ。
「でもさ、デートくらい誘ってみたら?えーっと、街の人間観察も兼ねてって」