自分の恋より、他人の恋
変わりすぎてと言ってもいい意味でなんだけど。
姉のメイク技術は本当レベルが上がるし、高いし地味な私をここまで綺麗にしてくれる。
鏡の中には透明感ある肌、惹きつけられるような目、艶のあるピンクの唇に仕上がっていて、学校の人が今の私を見たら絶対乱 小夜だって分からない。
「後は髪ね。ハーフアップにするよ?」
「お任せで」
そんな私の答えを聞いてさっそく髪を弄り始めた姉はコテというもので髪を巻き、スプレーで少し固めてハーフに分けた髪をさらに半分に分けてクルクル捩じると可愛らしいバレッタで纏めて完成した。
「完璧!」
「うん、完璧。ありがとうお姉ちゃん」
「やーん可愛い!行かせたくないぃぃ」