契約夫婦のはずが、極上の新婚初夜を教えられました
「八重、ちょっと落ち着け。秘書室勤務と言っても、誰かについてもらうわけじゃない。斎藤の補佐をしてほしい」
「斎藤さんの補佐?」
「そうだ。彼は社長付秘書だが、秘書室の室長でもある。ひとりで多くの仕事を抱えているからな、あいつを手助けしてやってほしい」
斎藤さんとはまだ数回しか会っていないけれど、真面目でしっかり者というフレーズがピッタリの人。何でも卒なくこなし、また秘書室の他の人にまで気を配ることのできる素晴らしい人だと思う。
もう少し笑顔を見せてくれたらと思わなくもないけれど、それは彼の人柄で私がとやかく言うことではない。
「わかりました」
「よろしく頼む。それと、もうひとつ」
大吾さんは封筒の中から、もう一枚用紙を取り出す。それは企画書らしきもので、よく見ると『月菱酒造、新ブランドに向けて』と書いてある。
「新ブランド……」
思わずボソッと呟いてしまい、慌てて口を押えた。
「斎藤さんの補佐?」
「そうだ。彼は社長付秘書だが、秘書室の室長でもある。ひとりで多くの仕事を抱えているからな、あいつを手助けしてやってほしい」
斎藤さんとはまだ数回しか会っていないけれど、真面目でしっかり者というフレーズがピッタリの人。何でも卒なくこなし、また秘書室の他の人にまで気を配ることのできる素晴らしい人だと思う。
もう少し笑顔を見せてくれたらと思わなくもないけれど、それは彼の人柄で私がとやかく言うことではない。
「わかりました」
「よろしく頼む。それと、もうひとつ」
大吾さんは封筒の中から、もう一枚用紙を取り出す。それは企画書らしきもので、よく見ると『月菱酒造、新ブランドに向けて』と書いてある。
「新ブランド……」
思わずボソッと呟いてしまい、慌てて口を押えた。