冷血くんとの同居生活にて…♡




中庭へ向かうと、自分のリュックを持っている早瀬くん。


「どうしたの?」


「この弁当、あんたのでしょ?」

そう差し出されたのは可愛い花柄の風呂敷のお弁当。


「あ、本当だ」


「もうすぐで周りに見られるとこだった」


「わ、私に言われても‼︎」

リュックからお弁当を出そうとするけど…、


あれ⁇

「ない⁉︎」


「は?」

眉にしわを寄せたときは"バカ"の3秒前。


「あ、じゃあ食べていいよ?」


「っ、なんで」


「私、どうせ食べないし」

…勉強しないと、あなたと一緒にスキー合宿に行けないのよ‼︎


「やっとダイエット始めたか」 

広角を少し上げて私を見てくる。


「なっ‼︎」


この人って人はー‼︎‼︎

誰が教えてくれないせいでこんなに大変な思いしてると思ってるのよ‼︎

(元々はもちろん私がバカなせいだよ)


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