冷血くんとの同居生活にて…♡
「今日も朝から元気だな」
生徒会室から戻ってきた高野くんが、私の隣の机にリュックを下ろす。
「「高野くん!」」
2人とも目をキラキラさせて高野くんを見上げる。
「ちょっとあんた、高野くんにしときなさいよ〜!」
「そーよ!こんなにいい人が近くにいるのに、なんで早瀬に行くかなあ?」
「早瀬 汐恩、顔はいいけど…性格、すごい冷血で有名よ?」
「ははっ冷血」
高野くんまで笑って。
「高野くんは、私なんか、」
「好きになるわけない?」
「有り得ないわよ」
そのまま黙ってしまう高野くん。
「はぁ、流石鈍い女いちご」
「高野くんあんなに頑張ってるのに、鈍感すぎよお」
「こりゃあ、どの方向に行っても道のりは長そうね」
こんな会話が2人で行われていたことを、私は知らない。