悲しい夜は、何度だって君に会いに行く
わたしは小桜紬稀。高校2年生。


高校に入学してすぐ、わたしはいじめのターゲットになった。


原因は分からない。


それはある日突然始まった。


教科書やノートを使えないくらいに破られたり、水をかけられたりした。


『あっはっはっはっ!』

『やだ、こっち来ないでよ〜』

『気持ち悪い』


思い出したくもないのに、そんな言葉たちが次々思い出される。


「…っ」


教室ではずっと1人。


誰もわたしに見向きもしなかった。
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