一夜の奇跡は真実の愛を灯す~副社長の甘い誘惑に溺れて~
そのまま、視線をスっと前に向けると、龍聖君の姿が見えた。


子ども達に交じってサッカーしてるの…


すごく…


カッコいい。


笑顔で子ども達の頭を撫でたり、優しく励ましの声をかけたり…


大学時代より、もっともっと素敵だ…


良い仕事に巡り会えたんだな…


龍聖君が頑張ってる姿を見てたら、何か、涙が出て来た。


どうしてかわからない。


隣にいる山科さんの冷たい言葉のせい?


それとも、自分への情けなさ?


その時、急に山科さんが立ち上がって、私を見下ろしながら言った。


『水瀬さん!陶芸教室、止めてくれないかしら?あなたに笑いかける湊先生の顔…これ以上見ていたくないの。わかるでしょ?私は…湊先生が好き。告白もしたわ。ねえ、お願いだから、私達の前から消えて!もう、顔も見たくない!』


あまりに突然のヒステリックな言葉に、体が強ばった。


『ママ、もう止めて!』
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