一夜の奇跡は真実の愛を灯す~副社長の甘い誘惑に溺れて~
『波山さん…』


真剣な中に温かい眼差しで語りかけてくれた波山さんに、私の心は感謝でいっぱいになった。


『ごめんなさいね。私、他の2人に会ったことないから、あまり自分の意見ばかり言い過ぎるのはよくないわね。うん、いろいろ考えないで、自分の感じるままに…素直になってみたら?』


『なれます…かね、素直に』


『確かに難しいけど、今の水瀬ちゃんならなれるわよ。その代わり、自分に自信ないとか、誰かに申し訳ないとか、そんなことは全く思う必要なし!自分が誰と誕生日を過ごしたいのか、誰といたいのか…それだけ。いいわね。妥協もしちゃダメ。水瀬ちゃんは、とびっきりの美人なんだから。最高の男を選びなさい。素直になれないと、結局、悲しい思いをするのは自分だから…』


波山さん…


そうだよね…


波山さんも、きっと、麗央さんのお父様のこと…


好きだったんだよね。
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