一夜の奇跡は真実の愛を灯す~副社長の甘い誘惑に溺れて~
でも、彼女の手紙を読んで新しい目標も出来た。


海外で個展の開催…


そんな大きな夢が、突然、頭の中に舞い降りた。


陶芸の世界にいても、内にこもっているだけの自分だったのに…


海外に羽ばたきたいなど、この心境の変化に、正直自分が1番驚いていた。


新しい希望。


今はまだ、それはとても遠くにある。


でも、そこに向けて、更に最高傑作を生み出すことに力を注ぎたいと思った。


彼女のおかげで…僕は変われたんだ。


本当に…つらい日々だったし、もちろん、桜桃羽さんを忘れることはこの先も絶対に出来ない。


きっと…ずっと想い続けるだろう。


でも、彼女に出会えたこと…


そこに、1ミリの後悔もなかった。


『湊。個展の開催おめでとう』


『佑(たすく)兄さん!まさか、わざわざ来てくれたのか?』


海外で、作家をしている兄の佑。
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