一夜の奇跡は真実の愛を灯す~副社長の甘い誘惑に溺れて~
公園に流れる小さい川に沿って歩く…


天気も良く、気持ちがいい。


『もう一生…真実の愛を感じることはないと思っていたのに…桜桃羽に出会えて、本当に良かった。これからもよろしく』


麗央さんが、歩きながら真っ直ぐ前を見て、少し照れたように言った。


何気ない、優しいその一言に、私は…


涙が溢れた。


あなたのその愛が、どうしようもないくらい嬉しかったから…


涙に気づかれたかな…?


麗央さんは、私の手を…優しく握ってくれた。


『桜桃羽…綺麗な空だ』


歩みを止めて、空を見上げる。


『雲…ないね。本当に綺麗な青空だね』


『もし、心に雲が見えそうになったら…ちゃんと、俺に言ってくれ。いつも、君には笑ってて欲しいから』


『…うん。麗央さんもね。みんなで…笑顔でいたい』


麗央さんの手から伝わる深い愛情…


私って…


本当に、幸せなんだな。
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