一夜の奇跡は真実の愛を灯す~副社長の甘い誘惑に溺れて~
しかも、兄弟揃ってイケメンってすごい。


『兄のファンの方が私の陶芸教室にいるって伝えておきますよ』


眼鏡の奥の瞳が少し細くなった。


こんな笑顔も…


素敵だな…


『うわぁ~嬉しいです!何だかドキドキします』


『先生!ちょっと』


口を挟んで来たのは、山科さんだ。


山科さんは、こんな風に楽しげな会話を遮るように、何度も工藤先生を呼ぶ。


2人で話す時はニコニコ笑顔だけど、今みたいに違う女性と先生が話していると、機嫌が…ちょっと悪くなるみたい。


山科さん、年齢も先生の1つ下で変わらないし、今は…


旦那さんもいないみたいだから…


きっと、工藤先生のこと…


みんなもそう噂してるけど、他人のことをとやかく言うのは良くないよね。


工藤先生は、この容姿の上に優しい。


誰かを特別扱いするわけじゃないし…


だから、生徒さんみんなに好かれてる。
< 40 / 147 >

この作品をシェア

pagetop