一夜の奇跡は真実の愛を灯す~副社長の甘い誘惑に溺れて~
粘土をしっかりコネたら、形を作る。


お茶碗の形を手で作るのが「手びねり」


電動ろくろは、回転が早いから私はまだ苦手。


今回は手びねりで、味のある物を作りたいと思った。


『あ、じゃあ、手びねりにします』


『わかりました、頑張って下さい』


『はい』


手で伸ばしながら成形するのも私には難しいけど、でも、波山さんのことを思って良い茶碗を作りたい。


1つの作品を作るまでには、とても時間がかかる。


思うような形に成形したら、少し乾燥させ、形をさらに整える。


あまり触りすぎてもバランスを崩してしまうこともあるし、気をつけながら修正を行う。


そして、1~2週間かけて完全に乾かす。


この乾きが甘いと、焼いた時にヒビが入ったり、爆発して粉々になることもあるらしいから、台無しにならないようにじっくりと乾燥させる。


十分乾燥したら、次は素焼き。


750度~780度くらいで5時間以上かけて焼く。


焼き上がったら、下絵付をする。
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