一夜の奇跡は真実の愛を灯す~副社長の甘い誘惑に溺れて~
真ん中に少し大きめのテーブルがあって、周りの棚に細々した物が几帳面に並べられている。


工藤先生のきっちりした性格が出てると思った。


『この間のお茶碗、後は焼くだけですね。とてもよく出来ていましたよ』


波山さんにプレゼントするお茶碗…


焼き上がりが楽しみだな。


『ありがとうございます。お世話になってる人に喜んでもらいたくて…』


『お世話になってる人…それは…男性ですか?』


『え…あ、いえいえ、女性の方です。新しい仕事を始めたんですけど、本当にいろいろ教えて頂いて…何かお礼をしたいんです』


『そうでしたか…』


一瞬、先生の顔が強ばった気がしたけど、また笑顔になった。


『あの…すみません、先生。今日って…他の方は…?』


『桜桃羽さんだけですよ。他の生徒さんはお誘いしていません』


え…嘘…


私、てっきり数名呼ばれてるのかと思った。


どうしよう…


2人きり?
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