一夜の奇跡は真実の愛を灯す～副社長の甘い誘惑に溺れて～

『工藤先生が私を好きだなんて…信じられないです。先生は、生徒さん達にあんなに好かれてます。みんな先生に憧れて…私だって、先生のこと素敵だとは思ってます。でも…』


『でも？』


『私、何のとりえもない女ですよ。先生には、周りにたくさんの女性がいます。わざわざ私を見なくても…他に可愛い女性、綺麗な女性がいっぱいいるじゃないですか』


本当に…


葉子さん始め、みんな、素敵な女性ばかりだから。


『桜桃羽さんには、他の女性にはない魅力がたくさんあります…笑顔もとても可愛い。いつも、その笑顔を見たら、やっぱり僕の好きな人はこの人だって思います。僕の兄も言ってました…大切な人は笑顔がとても素敵な優しい人だって』


『お兄さん…あの、ミステリー作家の…』


『はい。兄はワケあって、大切な人とは結ばれませんでしたが、その人のこと、1日も忘れたことないって…愛おしい人だって話してました。その時は、自分にもそういう人が出来るのか？って…思いました。ずっと長いこと陶芸ばかりで恋愛なんて興味なかったですから。なのに…僕にも…そんな風に愛おしく思える人が…やっと出来たんです』