一夜の奇跡は真実の愛を灯す~副社長の甘い誘惑に溺れて~
『龍聖君…そんなの瑠奈さんが可哀想だよ』


私がフラれた時、すごく悲しかったから。


好きな人がいるっていきなり言われたら、ものすごく傷つく…


『それでも俺は…嘘をつきながら瑠奈と付き合うことは出来ない』


『私、龍聖君とは付き合えないよ。だから、瑠奈さんのとこに戻って…今なら全然間に合う』


『俺と付き合えないのは…他に好きな人がいるから?』


龍聖君は、やっと私を離して、目を見ながら言った。


『…うん。って言うか、気になる人が…』


『誰?』


『龍聖君の知らない人達』


『達?』


やっぱりそうだよね…


複数形なんて、びっくりするよね…


工藤先生も驚いてたし…


『私ね。フラれてから2人の男性の間で揺れてた。そしたらね、龍聖君が現れた。2人から3人になって…私、本当に…誰が好きなのか、3人とも好きじゃないのかとか、情けないけど全然わからないの。私みたいな女が…言うセリフじゃないんだけどね…』
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