一夜の奇跡は真実の愛を灯す~副社長の甘い誘惑に溺れて~
『…龍聖君、ごめん。気持ち、ぐちゃぐちゃにして…だけど、本当に…今は…何も答えられない。だから、瑠奈さんのこと…もう少しちゃんと考えてあげて。そしたら、私より…瑠奈さんの方が大切だって思えるはずだよ。こんな優柔不断なフラフラした女…さっさと嫌いになって…その方がきっと、龍聖君のためだから…』


そう言って、私がドアを開けて戻ろうとした時、


『行くな!俺の側にいてくれ。お前を離したくない』


ズシンと胸に響くようなセリフ…


また…


私は、龍聖君の熱く火照る体に包まれた。


左手は背中に、右手は私の頭に…


そして、その手でゆっくりと髪を撫でた。


ダメ…だよ…


龍聖君のこと…好きになりそう…


だけど、やっぱり…


『ごめん、離して…』


『嫌だ、桜桃羽を俺だけの物にしたい』


『ダメだって…』


『好きだ…俺、こんなにも胸が熱くなってる。桜桃羽以外の誰と抱き合ったとしても、こんな風には絶対ならない。お前だから…俺は…』
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