一夜の奇跡は真実の愛を灯す~副社長の甘い誘惑に溺れて~
私は、龍聖君のあまりの強引さに、ちょっと戸惑っていた。


今日は…どうしたんだろ…


『大和先生~!!こんにちは』


『おお、翔吾!』


翔吾…?


振り返ると…


そこにいたのは、山科さんと翔吾君だった。


嘘だ…


ま、また…?


『こ、こんにちは』


『あら、水瀬さんじゃない。この前は会社の上司と2人きりでデートしてたのに、今度は…大和先生と…忙しいわね』


い、いきなり辛辣過ぎる…


『あ、あの…大和君は私の大学の時の友達なんです。今日はたまたま…』


『たまたまね…』


山科さんが、嫌味っぽく言いながら私を見た。


『山科さん、いつもありがとうございます。翔吾、先に入ってて練習しといて』


『あ、はい。先生』


翔吾君は、龍聖君に言われて練習場に入って言った。


『お母さん…翔吾君の前でそう言う言い方は止めた方がいいですよ。子どもは…いろいろ敏感ですから』
< 98 / 147 >

この作品をシェア

pagetop