幼なじみ
結局
「…あたし、後で電話かけとくわ」
って沙妃が呆れ気味に言ってくれて、
なんとか皇との接触を免れた。
沙妃が勢いよく保健室のドアを開けると、
開けた先には保健室の先生。
…じゃなくて、てっちゃん先生がいる。
本当に保健の先生じゃないのに保健室にいるんだ。
「てっちゃーん、体温計貸してー」
「ん? ほい。 どした?」
沙妃から私に体温計が回ってきて、
体温を測る。
その間沙妃はてっちゃん先生と話し始める。
「なんか姫風邪っぽくてさー」
「そーか。
池田と違って病弱っぽいもんなぁ」
ニヤリと笑って沙妃の方を見る。