幼なじみ
「ど、鈍感なら尚更直接告わなきゃ伝わらないじゃない。
頑張ってね」
泣きたいのに。
泣きそうなのに。
それでも私は皇に向かってアドバイスしてる。
なんなの、私……
「そーみたいだな(笑」
クスクス笑いながら私を見る。
好きなコのこと考えて笑わないでよ。
好きなコのこと考えて私を見ないでよ。
誰のこと考えて私を見てるの??
「姫架」
皇が優しく私の名前を呼ぶ。
だからそんな優しい声で名前なんか呼ばれたら泣いちゃうよ……
「こっち向いて」
うつむいていた私を皇が促す。