カレシとお付き合い① 辻本君と紬
♢ 紬のこと知りたいんだ
♢
「よろしくお願いします」
ペコリと頭を下げた。
サッカー部で紹介される。
「あー、辻本が連れてきたから」
と部長さんが言ったら、なんだか、わっと歓声があがった。
運動系のクラブはあまり知らないので、ノリもよく分からない。
来てよかったのかな、とちょっと思った。
上手く振る舞えるかな。
辻本君もまいちゃんもだけど、なんだか皆んな積極的だし、前向きだし、はっきり感情を出すし、オドオドしてしまいそう。
みんなの中から、
「辻本のカノジョ? 」
って声が聞こえた。
「まさか! そんなんじゃ、ありません! 」
うわ、カノジョだなんて!
ブワッて暑くなる!
違う違う、と赤くなって首をふって、あわてて言った。
焦って辻本君を見たら、彼が苦笑いした⋯⋯ 。
私の言葉に、なんか他の人はがっくりして、辻本君がなぐさめられたりしている。
変な事言ったかな⋯⋯ ?
終わってからまいちゃんからサッカー部の事情を聞いて驚いた。
「実はさ、マネはみんな部員のカノジョなんだよね」
えっ?
「私もクラスの岡本圭太と付き合ってる」
「⋯⋯ 」
そんなつもりじゃなかった。
だから、あんな感じだったんだ。
どうしよう⋯⋯ 。
横から辻本君が、
「カノジョじゃないけど、いいじゃん。オレは紬にやってもらいたいだけだし。変な意味じゃなくて、紬も興味あるだろ? 」
そう、マトモに言われた、
いいのかな、なんか言いくるめられたような気もするけど。
辻本君のさりげない強引さに、なんか引っ張られる⋯⋯ というか、言い訳するみたな言い方をすれば導かれる?
「⋯⋯ うん、」
て返事したら辻本君がすごく嬉しそうに笑った。
それから、頭を下げてきて、屈んで、私の顔を覗き込んだ。
「それに、紬の事、知りたいんだ、オレ」
と小声で私にだけ聞こえるように言った。
「よろしくお願いします」
ペコリと頭を下げた。
サッカー部で紹介される。
「あー、辻本が連れてきたから」
と部長さんが言ったら、なんだか、わっと歓声があがった。
運動系のクラブはあまり知らないので、ノリもよく分からない。
来てよかったのかな、とちょっと思った。
上手く振る舞えるかな。
辻本君もまいちゃんもだけど、なんだか皆んな積極的だし、前向きだし、はっきり感情を出すし、オドオドしてしまいそう。
みんなの中から、
「辻本のカノジョ? 」
って声が聞こえた。
「まさか! そんなんじゃ、ありません! 」
うわ、カノジョだなんて!
ブワッて暑くなる!
違う違う、と赤くなって首をふって、あわてて言った。
焦って辻本君を見たら、彼が苦笑いした⋯⋯ 。
私の言葉に、なんか他の人はがっくりして、辻本君がなぐさめられたりしている。
変な事言ったかな⋯⋯ ?
終わってからまいちゃんからサッカー部の事情を聞いて驚いた。
「実はさ、マネはみんな部員のカノジョなんだよね」
えっ?
「私もクラスの岡本圭太と付き合ってる」
「⋯⋯ 」
そんなつもりじゃなかった。
だから、あんな感じだったんだ。
どうしよう⋯⋯ 。
横から辻本君が、
「カノジョじゃないけど、いいじゃん。オレは紬にやってもらいたいだけだし。変な意味じゃなくて、紬も興味あるだろ? 」
そう、マトモに言われた、
いいのかな、なんか言いくるめられたような気もするけど。
辻本君のさりげない強引さに、なんか引っ張られる⋯⋯ というか、言い訳するみたな言い方をすれば導かれる?
「⋯⋯ うん、」
て返事したら辻本君がすごく嬉しそうに笑った。
それから、頭を下げてきて、屈んで、私の顔を覗き込んだ。
「それに、紬の事、知りたいんだ、オレ」
と小声で私にだけ聞こえるように言った。