余命38日、きみに明日をあげる。
松田さんは、私が小さいころからお世話になっている看護師さん。
すごく明るい性格だから、話していてとても楽しい。
なんでも相談に乗ってくれるし、一人っ子の私にとっては、お姉ちゃんみたいな存在。
私はハタチまで生きられないと、命の期限を宣告をされている。
生まれつき心臓が悪く、何度か胸を開く手術をしたものの、それは根本的に病気を治すのではなく状態を安定させるためで、最終的には移植しか助かる道はないらしい。
ドナー登録をしてから4年。
発作も数年に一度だったものが、1年に1度になり……。前回は、確か半年前。
私の心臓が、どんどん弱くなっている証拠。
早くドナーが見つからないと、私は……。
「うん、血圧は問題ないわね。あ、そうだ。琉生くん、今回も来てたって。ロビーに朝までいたみたいよ」
「え、嘘っ……」
思わぬことを聞かされ、体を起こしそうになってしまった。