余命38日、きみに明日をあげる。

一方、琉生は「おい、サボりかよー」なんてクラスメイトの言葉に、へらっと笑っている。

何ごともなかったような顔。

どこで何をしてきたんだろう……。モヤモヤは募るばかりだった。


お昼休み。私と一花はお弁当箱を持って、中庭に移動した。

「あー、お腹いっぱーい」

お弁当を平らげた一花は、満足そうにお弁当箱の蓋をしめた。

一花は、食べることが生きてる上で一番の楽しみだなんて言っている。

たくさん食べる割には、抜群のスタイルを常にキープしている。

どうやら、食べても太らない体質らしくてうらやましい。

「良かったね」

「うん! でも、まだ食べようと思えば食べれるけどね」

うーんと背伸びをする一花にクスクス笑い、まぶしい日差しに目を細めた。

すっかり裸になった木々の間から、キラキラとひかりが差し込む。

今日は窓から入る陽がとても温かく、たまには外で食べようかってことになったのだ。
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