余命38日、きみに明日をあげる。
言いにくそうに口を開く内容に、なんとなくその先を予感する。
そして、それは当たった。
「莉緒は琉生のこと……好きなんだよね?」
一花とは長いこと親友だけれど、私の気持ちを打ち明けたことはない。
今までにも何度か言われたことはあったけど、それとなくごまかしていたんだ。
今まであえて突っ込んでこなかったのは、私と琉生の間にある微妙な関係があるからかもしれない。
心臓の弱い私に、寄り添うように手を貸してくれる琉生に。
だから、私もずっと聞きたかったことを口にした。
「一花はさ……私と親友でいること、煩わしいなって思ったことない?」
「え? どういうこと?」
眉をひそめる一花。
「だって……私とは一緒に出来ないことが多すぎるでしょ? 遊園地に行ったり、夏には海にもプールにも一緒に行けない……そんな私と一緒にいて、本当に楽しいのか
な……って」
ずっと思っていた。