余命38日、きみに明日をあげる。
私の正面に立つ星野さんの目は、相変わらず尖っていた。
「倉木さんて、佐久間くんのことが好きなの?」
直球すぎる問いに、ぴくっと肩を揺らした。
どうして今、そんな話が……。
「その様子じゃ、図星みたいね」
黙っていることが肯定ととらえられたようで、星野さんは不敵な笑みを浮かべる。
「歩美のこと、本当は笑ってたんでしょ」
「え?」
どうしてここで歩美ちゃんの名前が出てくるのかがわからず、戸惑ってしまう。
けれど、その謎はすぐに解けた。
「私と歩美は、いとこなの」
それは、あまりにも衝撃すぎる告白だった。
接点などありそうもない二人がいとこだと聞かされて、目を見開く。
「佐久間くんに告白したけど、駄目だったって」
「あ……」
歩美ちゃん……。
やっぱりあれから歩美ちゃんが私を訪ねてくることはない。でも、私からも行きにくく、話はできていなかった。