余命38日、きみに明日をあげる。
後で冷静になって、スマホにメッセージを送ろうとしたけど、なんて送ればいいかわからず結局送れなかった。
「いいよ。そんなの全然気にしてないから」
下で買ってきたのだろうか。ペットボトルのコーヒーで手を温めながら、琉生はなんてことないように言った。
琉生のそういうところが好き。
「流星群も一緒に見れなかったね。琉生は見た?」
「あ、ああ……。病院の帰りにちょっと……」
「私も見たよ、窓越しだけどね」
夜、窓の外をぼーっと眺めていると、いくつもの流れ星を確認することができた。
「一緒に見るって言ってたのにね」
やっぱり一緒に見たかったな、と思う。
「また次の流星群を一緒に見ればいいよ。毎年、いくつもの流星群が降ってくるんだから」
「うん、そうだね」
見れるかな。
私が生きている間に、あと何回流星群が見れるだろうか。