余命38日、きみに明日をあげる。
どくんどくんと心臓が高鳴るのは、私が生きている証拠。でも、この心臓はいつ止まってしまうかわからない。
だから、サンタクロースにだけ伝えた想い。
この想いは、一生ヒミツのはずだった。
けど。
「私も……恋をしていいのかな」
淡い期待が生まれてしまう。
こんな私でも、琉生に女の子として寄り添う資格はあるのだろうか。
「当たり前だろ」
やさしく私を見つめる琉生。
琉生はいつだって私の味方でいてくれる。
その安心感に勝るものなんてなくて。
琉生を信じて伝えた。
「琉生が、好き……きっと、私の方がずっと琉生を好きだったよ……」
初めて、自分の気持ちに素直になった。
「えっ……マジで……」
「うんっ」
言葉を失いながら目を見開く琉生に向かってうなずけば、
「やべえ……嬉しい」
ベッドに座った私を、ぎゅっと包み込むように抱きしめてくれた。
琉生の心臓の音が、ものすごく早い。
体と体を介して、心臓の音がこんなにも相手に伝わるなんて知らなかった。