余命38日、きみに明日をあげる。

でも、この若さで恋人に先立たれるなんてことをさせたくない。
 
元カノが病気で亡くなったなんて、引かれるに決まってる。

琉生に、そんな汚点を残して逝きたくない。
 
学校が近づいてくると、同じ制服を着た子たちがちらほら目に入ってきた。
 
なんとなく、琉生から離れてしまうのは、いつものこと。
 
いやでも人の目を引き付けてしまう彼と、いたって平凡な私。

しかも、心臓が悪いというおまけつき。

心臓が悪いことは伏せているけれど、体育に出られない私は、体が弱い子認定をされている。

どうしてあんな子が琉生と一緒にいるの?という視線をビンビン感じるんだ。

今日も、コソコソと女子が話しているのが見えた。

『佐久間くんかっこいいね』

『なんでいつもあの子が隣にいるの?」
 
内容はそのどちらかに決まっている。
 
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