余命38日、きみに明日をあげる。

時々、こんな恐怖にさいなまれて、叫び出したくなるんだ。

本当は、怖くてたまらないよ……。

「どうした? 顔色あんまりよくないみたいだけど」

「へ?」

見上げると、琉生が心配そうな顔で私をのぞき込んでいた。

「保健室行くか?」
 
いつでも私の変化を敏感に察してくれる琉生。

「ううん。ちょっと考え事してただけだから」

「そうか……? でも、やっぱり行っておいた方がいいんじゃない?」

そう言いながら、私のおでこに手を当てた。

「熱はないな」
 
けれど、いつもより過剰な気がするのは気のせい? 

まあ、発作が起きたばかりだからかな。

でも登校したばかりで保健室になんて行きたくない。 

「ありがとう。本当に大丈夫だよ」
 
私がにこっと笑うと、琉生は渋々うなずいた。
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