余命38日、きみに明日をあげる。
今日は朝からやけに私の体を気遣いすぎている気がする。
どうしてだろう。
あまり心配されすぎると、不安になってしまう。
「だから大丈夫だってば」
私は言い切って、ソファーにすとんと腰かけた。
このソファも、周りの家具も、まるで自分の家みたいに落ち着く。
そして、そばに琉生がいることも。
でも、この気持ちは絶対に秘密。
琉生とは、ずっと幼なじみで楽しく過ごせたら、それでいいんだ。
私は、大事に抱えてきた箱に手を伸ばした。
可愛くリボン結びされた茶色のリボン。包みを開く瞬間のワクワクは、何度経験しても変わらない。
するするとリボンがほどけ、箱を開くと、そこには宝石のようにキラキラと輝くケーキが二種類3つずつ入っていた。
きっと、私と両親の分だろう。
「わあ、可愛いっ」