ありきたりの恋の話ですが、忘れられない恋です

「落ち着け」

「奥さんの肩を抱いて帰ったくせに」

「一応、夫だから仕方なかったんだ」

「きらい、晶斗なんてきらい。私を抱いて奥さんも抱いていたんでしょ。そんな話聞きたくなかった」

「あいつとは終わってる。何を聞いたか知らないが望愛以外触れていない」

「だって、私のせいでお腹の赤ちゃんが死んじゃったんじゃないの?」

「違う。3年前のあれは望愛は関係ない」

「えっ、最近の話じゃないの?」

「あぁ…愛してるのはおまえだけだ。別れるなんて許さない」

そういい、晶斗は私の呼吸を奪う勢いで激しく唇を塞ぎ、優しさもなく乱暴に口の中を貪り、その場で服の中に手を入れて肌を侵していく。

別れる決意をしても、溶かされた肌は彼を受け入れて熱を持ち、彼と一つになりたいと願ってしまう。

服を乱し床に寝込んでお互い求めて繋がり、一心不乱になっていた。

その為、彼が避妊していないことに気づいた時には遅く、彼が私の中に精を放っていた。

私のお腹を撫でる晶斗

「今ので、できたかもな。だから、別れるなんて言うな。もう少しで解決するから…俺を信じてまってろ」

結局、私の決意なんて晶斗の一言で揺らいで、別れられないのだ。
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