愛は知っていた【完】

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夏休みが明け新学期を迎えた俺は、人生で二度目の彼女という存在を作った。
それもこれも、浅はかな意思に踊らされている自分にケジメを付けるためだ。

相手は同じクラスで頻繁に会話もする女子生徒。
俺がこんな未練を漂わせている心理状態なので、言うに及ばず告白してきたのは向こうだ。
責任感があって面倒見も良くて、学校祭では実行委員として率先して作業に励んでいた姿が好印象だった。

だから若干気の迷いもあったとは言え、思いの外スムーズにＯＫサインを出した俺だが、以前に付き合った彼女を思い出させるようなそんな魅力的な彼女と時間を共有すればするほど、心の奥底で妹を想っている気持ちが沸き立つ様には、デジャブを感じずにはいられなかった。
また、俺は同じ過ちを繰り返そうとしているのか。