愛は知っていた【完】
*
結局地元の高校に進学した朱里だったが、俺が実家に帰る度に両親に悟られないよう体を重ねた。
俺が高校と同じ市内の寮付きの大学に進学した翌年、高卒で就職した朱里が初めてのボーナスを使って一人でこちらに遊びに来てくれた。
色んなラブホテルに足を運び、その度に激しく愛し合った。
お陰で周辺のラブホテルには無駄に詳しくなってしまったなんて、口が裂けても他言できない。
朱里が成人を迎えた時はお祝いも兼ねて二人きりで温泉旅行に行ったりもした。
酒に酔った姿があまりにも色っぽくて、いつもより激しく抱いてしまったせいか、明くる日腰痛を訴えてこられたのも良い思い出だ。
大学を卒業した俺は地元より少し離れた割と規模の大きい市にある企業に就職した。
一人暮らしを始めた俺のもとを月一のペースで訪れる朱里の手には、いつも何かしら手土産がある。
母さんが作った肉じゃがだったり、朱里お勧めのスイーツだったり。
そして今日もまた、遥々やってきた朱里が俺の部屋でくつろいでいる。
「うわっ、これ私半目じゃん!やだー、この写真消してよー!」
「なんでだよ?可愛いじゃないか」
「ええー、これを可愛いっていうとか神経疑う~」
携帯で撮影した写真の大半は朱里が写っている。
俺はたまにそれを見返しては満たされる気持ちにさせられていた。
結局地元の高校に進学した朱里だったが、俺が実家に帰る度に両親に悟られないよう体を重ねた。
俺が高校と同じ市内の寮付きの大学に進学した翌年、高卒で就職した朱里が初めてのボーナスを使って一人でこちらに遊びに来てくれた。
色んなラブホテルに足を運び、その度に激しく愛し合った。
お陰で周辺のラブホテルには無駄に詳しくなってしまったなんて、口が裂けても他言できない。
朱里が成人を迎えた時はお祝いも兼ねて二人きりで温泉旅行に行ったりもした。
酒に酔った姿があまりにも色っぽくて、いつもより激しく抱いてしまったせいか、明くる日腰痛を訴えてこられたのも良い思い出だ。
大学を卒業した俺は地元より少し離れた割と規模の大きい市にある企業に就職した。
一人暮らしを始めた俺のもとを月一のペースで訪れる朱里の手には、いつも何かしら手土産がある。
母さんが作った肉じゃがだったり、朱里お勧めのスイーツだったり。
そして今日もまた、遥々やってきた朱里が俺の部屋でくつろいでいる。
「うわっ、これ私半目じゃん!やだー、この写真消してよー!」
「なんでだよ?可愛いじゃないか」
「ええー、これを可愛いっていうとか神経疑う~」
携帯で撮影した写真の大半は朱里が写っている。
俺はたまにそれを見返しては満たされる気持ちにさせられていた。