君のブレスが切れるまで

第10話 想いをのせて

 その日の放課後、私は雨と別れて帰ることとなる。叔父が亡くなったことで少し休んでいた為、担任の先生に呼ばれる事になっていたのだ。
 それだけならよかったんだけど、先生からようやく開放された後、三人の女生徒が律儀に校門で私の事を待っていた。


 あぁ、叔父が死んだところでいじめは終わっていなかったんだ。
 私は彼女らに囲まれ、いつものように人通りの少ない高架下へと連れて行かれることになる。


「はぁ、はぁ……うぅ……」
「あの宮城とかいう女、あんたに手は出すなとか言ってたけどさっ!」


 叔父がいなくなったとしても、こうやって殴られるのは終わっていなかったんだ。それどころか雨の名前を持ち出され、さらに酷い目にあっていた。
 三人に囲まれ壁まで追いやられていた私は、勢いのついた蹴りをお腹へと浴びせられる。


「っ――! おげぇぐぅぅぁぅぅ!」


 胃の中が空っぽになるくらいに盛大に吐しゃ物を出し、地面へのたうち回る。胃が震えるのがわかり、地面を暴れまわる体の収まりがつかなかった。


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