君のブレスが切れるまで
「嫌だって言ってるの! 雨は……雨は呼ばない!」
恐怖に負けないよう、大声で叫んだ。
この選択で私がどうなるかはわかっている。でも、きっと間違いじゃない。
「……あぁ、そうかよ!」
怒声と共に来る、サッカーボールを蹴るような勢いを付けた蹴りが。
私は咄嗟に顔を隠すと、鈍い音と共に両腕へ強烈な痛みが走った。
「いっ……くぅぅ! ぐぅぅぅ!」
歯を食いしばり、その痛みに耐える。この感じは折れてなんかない。
早く起きて、ここから逃げないと――
「ぐぁふっ! ふうっぐっぅぅうぅ!」
吸っていた息をすべて吐き出し、今度は痛みで叫び声を上げてしまう。何が起きたのか、理解ができない。
信じられないくらいの痛み。横腹になにか、ドスンと来るようなそんな衝撃。その一撃で私は、立ち上がることも這って動くことすらも許されなくなった。
「あっちゃー……あやかの踵落とし、もう動けないでしょ流石に……」
「ナメた口聞いてるから、つーかもうそいつ裸にして。その画像、あたしが宮城に送るわ」
「おっけー。悪いけど、裸になってもらうね? 私たちのためなのー」
痛みで動けない中、セーラー服の上着を脱がされていく。
私は助けてくれた雨の為に何もできず、また雨に迷惑をかけてしまうのか。あぁ……弱いなぁ、私は。こうやって何もできないまま、何も変わることすらできないのか。
目の前が暗く、暗く落ちていく時、遠くのフェンス越しに息を切らせた女の子が見えた。
長い黒髪で、白いセーラー服を着た、赤い眼の女の子。
私はその光景に大きく目を見開いた。
恐怖に負けないよう、大声で叫んだ。
この選択で私がどうなるかはわかっている。でも、きっと間違いじゃない。
「……あぁ、そうかよ!」
怒声と共に来る、サッカーボールを蹴るような勢いを付けた蹴りが。
私は咄嗟に顔を隠すと、鈍い音と共に両腕へ強烈な痛みが走った。
「いっ……くぅぅ! ぐぅぅぅ!」
歯を食いしばり、その痛みに耐える。この感じは折れてなんかない。
早く起きて、ここから逃げないと――
「ぐぁふっ! ふうっぐっぅぅうぅ!」
吸っていた息をすべて吐き出し、今度は痛みで叫び声を上げてしまう。何が起きたのか、理解ができない。
信じられないくらいの痛み。横腹になにか、ドスンと来るようなそんな衝撃。その一撃で私は、立ち上がることも這って動くことすらも許されなくなった。
「あっちゃー……あやかの踵落とし、もう動けないでしょ流石に……」
「ナメた口聞いてるから、つーかもうそいつ裸にして。その画像、あたしが宮城に送るわ」
「おっけー。悪いけど、裸になってもらうね? 私たちのためなのー」
痛みで動けない中、セーラー服の上着を脱がされていく。
私は助けてくれた雨の為に何もできず、また雨に迷惑をかけてしまうのか。あぁ……弱いなぁ、私は。こうやって何もできないまま、何も変わることすらできないのか。
目の前が暗く、暗く落ちていく時、遠くのフェンス越しに息を切らせた女の子が見えた。
長い黒髪で、白いセーラー服を着た、赤い眼の女の子。
私はその光景に大きく目を見開いた。