君のブレスが切れるまで
「奏っ!」


 嘘……雨、雨だ……。そんな、本当に来てくれたの……?


 微かに雨の声が聞こえ、私は痛む体を引きずり雨がいる方へ手を伸ばす。


「あ……め、雨……ぇ……」


 同時にあやかの笑い声が聞こえる。
 直後、横腹にもう一度大きな衝撃が走り、私の記憶は痛みと共にそこで途絶えることになった。


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