君のブレスが切れるまで
「……ごめん、ほんとはすっごく良いなって思ったよ。私も好き、雨も気に入ってくれるならもっと好きになれるかも」
「ありがとう。奏、嬉しいわ」
「もう、本当に嬉しがってるのかな……」
「ええ、本当に本当よ」
無表情だとどうしても、雨が喜んでるのかどうかがわからない。でもきっと雨は喜んでくれたはず、嘘なんかつかないって思っていたから。
その日、二人で決めた真っ白なソファとグレーのシックなダイニングテーブルを買うことにする。
私は値段の高さに怯え気味だったけど、雨は特に難色も示さず、クレジットカードで支払いを済ませていた。
ムスッとしていた店員さん。名札を見たらどうも店長だったらしいけど、最初見た時とは違って笑顔だった。
自分に都合のいいものだとわかれば、態度を変えるのはどこでも同じ。見え透いたその黒い心は、なんだかいじめと同じ次元に見えてしまい嫌な気分だ。
今回買った真っ白なソファも、いつかは真っ黒になってしまうだろうか。こんなことを思ってしまう、私の心のようにドス黒く染まってしまうのかな。
その日、いい気分で買ったはずなのに、なぜだか少しだけ胸に陰気が残る日になった。
「ありがとう。奏、嬉しいわ」
「もう、本当に嬉しがってるのかな……」
「ええ、本当に本当よ」
無表情だとどうしても、雨が喜んでるのかどうかがわからない。でもきっと雨は喜んでくれたはず、嘘なんかつかないって思っていたから。
その日、二人で決めた真っ白なソファとグレーのシックなダイニングテーブルを買うことにする。
私は値段の高さに怯え気味だったけど、雨は特に難色も示さず、クレジットカードで支払いを済ませていた。
ムスッとしていた店員さん。名札を見たらどうも店長だったらしいけど、最初見た時とは違って笑顔だった。
自分に都合のいいものだとわかれば、態度を変えるのはどこでも同じ。見え透いたその黒い心は、なんだかいじめと同じ次元に見えてしまい嫌な気分だ。
今回買った真っ白なソファも、いつかは真っ黒になってしまうだろうか。こんなことを思ってしまう、私の心のようにドス黒く染まってしまうのかな。
その日、いい気分で買ったはずなのに、なぜだか少しだけ胸に陰気が残る日になった。