君のブレスが切れるまで
2018年 1月
年が明けたが初詣に行く余裕は私たちにはなかった。それもそのはず、もうすぐ学校が始まってしまうし、新幹線でマンションまで帰らなきゃいけないからだ。
総一朗さんにも挨拶を済ませ、屋敷を後にした私たちは既に帰りの新幹線へと乗り込んでいた。もうすぐ我が家に着く頃。
「雨、お願いは覚えてる?」
「ええ、でも本当にいいの?」
「うん、帰ったらすぐに」
「……髪を切り揃えるくらいならまだしも」
「自分を変えるチャンスだから」
そう、私が私を変える時。やりたいことはまだ雨に話してないけど、総一朗さんには話した。驚いていたけど、私にならできるかもしれないと背中を押してもらったのだ。
車内放送が流れ始める。どうやらもうすぐ駅に着くようだ。
「去年、屋敷へ行く前に言ってたうどんは食べる?」
「もちろん、雨との思い出作りにぜひ!」
「奏ったら、大げさね」
新幹線を降り、私たちは帰りに食べると約束していた立ち食いうどん屋さんへと入る。
なんとなく自分たちがいる場所じゃない気がするものの、注文した品を立ったまま食べていく。
「なんか新鮮な感じ。カップラーメン買えば家でもできるかな?」
「家でしては行儀が悪いだけよ?」
「ということは……ここだけでしか味わえないってことだよね!」
「え? ええ、まぁそうね」
雨の目に映る私はいつもとは違う感じだろう。これが、私のやりたいことの先駆け。今はまだ序の口だけど、少しずつでもいい。彼女の為になることをやっていきたい。
それから自宅のマンションに帰る途中、雨に『お願い』を叶えて貰うための品を一つ買ってもらった。
気がつけば既に夕暮れ、やっぱり冬の日は落ちるのがかなり早い。
それと共に寒さも一層厳しくなってくる。でも、まだ雪が降る様子はない。降るならいつぐらいだろう。二月に入ってからかな?
「着いたわよ」
「久々の我が家だー!」
自宅の玄関を開けてくれて、私、雨の順番で家の中へ。
学校が始まるのは明後日からとなる。今日はゆっくり休んで、明日に『お願い』を実行してもらうのだ。
年が明けたが初詣に行く余裕は私たちにはなかった。それもそのはず、もうすぐ学校が始まってしまうし、新幹線でマンションまで帰らなきゃいけないからだ。
総一朗さんにも挨拶を済ませ、屋敷を後にした私たちは既に帰りの新幹線へと乗り込んでいた。もうすぐ我が家に着く頃。
「雨、お願いは覚えてる?」
「ええ、でも本当にいいの?」
「うん、帰ったらすぐに」
「……髪を切り揃えるくらいならまだしも」
「自分を変えるチャンスだから」
そう、私が私を変える時。やりたいことはまだ雨に話してないけど、総一朗さんには話した。驚いていたけど、私にならできるかもしれないと背中を押してもらったのだ。
車内放送が流れ始める。どうやらもうすぐ駅に着くようだ。
「去年、屋敷へ行く前に言ってたうどんは食べる?」
「もちろん、雨との思い出作りにぜひ!」
「奏ったら、大げさね」
新幹線を降り、私たちは帰りに食べると約束していた立ち食いうどん屋さんへと入る。
なんとなく自分たちがいる場所じゃない気がするものの、注文した品を立ったまま食べていく。
「なんか新鮮な感じ。カップラーメン買えば家でもできるかな?」
「家でしては行儀が悪いだけよ?」
「ということは……ここだけでしか味わえないってことだよね!」
「え? ええ、まぁそうね」
雨の目に映る私はいつもとは違う感じだろう。これが、私のやりたいことの先駆け。今はまだ序の口だけど、少しずつでもいい。彼女の為になることをやっていきたい。
それから自宅のマンションに帰る途中、雨に『お願い』を叶えて貰うための品を一つ買ってもらった。
気がつけば既に夕暮れ、やっぱり冬の日は落ちるのがかなり早い。
それと共に寒さも一層厳しくなってくる。でも、まだ雪が降る様子はない。降るならいつぐらいだろう。二月に入ってからかな?
「着いたわよ」
「久々の我が家だー!」
自宅の玄関を開けてくれて、私、雨の順番で家の中へ。
学校が始まるのは明後日からとなる。今日はゆっくり休んで、明日に『お願い』を実行してもらうのだ。