君のブレスが切れるまで
「えへへー」
両手でほっぺたを押さえながら、私は思わずにやけていると。
「奏、随分ご機嫌ね」
「わかるー? 雨のこともたくさんわかったし、やっぱり意識の変化かもしれない!」
「でも何か隠し事してる気がするわ」
「えっ⁉」
「総一朗に何か話していたようだし、その内聞かせてくれると嬉しいわね」
「あれ、見られてたの……やっぱり雨って鋭い……」
「奏がわかりやすいだけなのだけど」
そう言われて、気になっていたことが思い出された。
そうだ、雨は私の心を本当に読めるのか。これを聞いてない。
「……本当は?」
「奏の心が読めるのよ」
「やっぱり読んでたの⁉」
「冗談よ。でも、奏の気持ちはわかる気がするから、読めていたのかもしれないわね」
どこから本当でどこから冗談なのかわからない。雨は本当に掴みどころのない不思議な子だ。すごく真面目なのはわかるけど、こうやって冗談も言ってくれるからすごく話しやすい。
「よーし! 今何を思っているでしょーか!」
私は顔をニコニコさせながら、荷物を片付けている雨を見つめる。
「私も片付けなきゃいけないのに、何やってるんだろー? かしら」
「それ! 雨の私に対する評価でしょ! って、わーっ! 私も片付け手伝うよー!」
ほとんど片付けられた荷物を見て、私は慌てて雨と共に片付けを始めるのであった。
§
両手でほっぺたを押さえながら、私は思わずにやけていると。
「奏、随分ご機嫌ね」
「わかるー? 雨のこともたくさんわかったし、やっぱり意識の変化かもしれない!」
「でも何か隠し事してる気がするわ」
「えっ⁉」
「総一朗に何か話していたようだし、その内聞かせてくれると嬉しいわね」
「あれ、見られてたの……やっぱり雨って鋭い……」
「奏がわかりやすいだけなのだけど」
そう言われて、気になっていたことが思い出された。
そうだ、雨は私の心を本当に読めるのか。これを聞いてない。
「……本当は?」
「奏の心が読めるのよ」
「やっぱり読んでたの⁉」
「冗談よ。でも、奏の気持ちはわかる気がするから、読めていたのかもしれないわね」
どこから本当でどこから冗談なのかわからない。雨は本当に掴みどころのない不思議な子だ。すごく真面目なのはわかるけど、こうやって冗談も言ってくれるからすごく話しやすい。
「よーし! 今何を思っているでしょーか!」
私は顔をニコニコさせながら、荷物を片付けている雨を見つめる。
「私も片付けなきゃいけないのに、何やってるんだろー? かしら」
「それ! 雨の私に対する評価でしょ! って、わーっ! 私も片付け手伝うよー!」
ほとんど片付けられた荷物を見て、私は慌てて雨と共に片付けを始めるのであった。
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