君のブレスが切れるまで
 叫んだら、もっと酷くされる。もっと痛くされる。でも、もう遅い。既に叫んでしまった。
 ゆっくり、恐る恐る視線を上げると大きな足が映っていた。直後、それはお腹へと落ちて――


「んぐっ⁉ んぐっん! ん、んっんんっぅぅぅっ⁉」
「おーおー痛いか? ほら痛いかー?」


 何度も踏みつけられる痛みに首を振り、精一杯、声を漏らさないように口を押さえる。


 もう嫌だ、もう死んでしまいたい……。


 でも、それは許されない。
 私は一度叫んだ罰か、いつも以上の力で蹂躙される。それからも叔父は執拗に服で隠れる場所を狙い続け、それは叔父の気が済むまで続くこととなった。


 私をこれでもかと言うほど殴り、気が済んだ叔父は金を稼いでくると言って出かけていってしまった。
 恐らくギャンブルだろう。稼げもしないことでどれほどのお金を溶かしてきたのか、お父さんとお母さんのお金を……。


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